親名義の家
親名義の家を売るというのは、一つには親がすでに亡くなっている
にもかかわらず、相続の手続きが終わっていなと言う
ケースが考えられます。
このときは、家を売る前に相続に関する処理が必要で、
それを踏まえて名義を変更し、売買をすということになります。
親がある程度高齢で、自分では大変だからと言うことで
明確な意思表示ができて、子どもなどが引き受ける場合は
委任状などをきちんと揃えれば、問題なく進められます。
もう一つ考えられるのは、最近の日本の事情によるものです。
平均寿命が延びに延びており、男でも80歳を超えるという具合で、
100歳以上の高齢者が6万人も存在するという現状です。
健康で元気が良い人ばかりでなく、中には認知症などで
判断能力が減退してしまっているという人も少なからず存在しています。
特に地方でお年寄りが一人ぐらいのケースなどでは、子どもが親を
引き取り、親が住んでいた家を売るというようなケースも起きてきます。
こうした場合で、親自身が自分の意思表示をすることや家を売る
手続きすることが難しいという場合は、代理人が必要になります。
こうしたときは、子どもが後見人を務めて、手続きを行うという
ことになります。
具体的な手続きとしては、成年後見制度ということの申請をし、
認めてもらうということになります。
この制度は、それほど重くない痴呆症や知的障害などの場合も
利用することが認められていますし、また禁治産者制度や
準禁治産者制度よりも、手厚い保護を受けることができると
されていますので、積極的に利用したらいいのです。